2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧
P7 私はそこを大切に思い、子供の時は服のままで地面にすわったり寝転んだりしていた。やがて大人になってからは、きちんと敷物を敷いて飲み物を持って、ひまさえあれば坐っていた。 もう、これだけでこの小説が好きになる。こういう場所があったら、もうそ…
『魔性の子』の高里の幼少期。 高里要を憎む狭量で高圧的な祖母は理不尽な躾を繰り返していた。要をかばう母は祖母に叱責され、いつも泣くのだった。父はもとより子どもの心情を理解するような人物ではなかった。 ある夕暮れ、要はいたずらを正直に白状しな…
菅田将暉の久能整が良くて良くて、毎回楽しみに観ている。今夜の第7話は格別で、ぞくぞくするほど。一つ一つの場面が心に沁みた。 早乙女太一演じる井原香音人の美しさ、そこに居るのに現実感のない儚い感じ。ほんとうにうまい。コロナが終わったら、ぜった…
PRIDE and PREJUDICE 1995年 イギリス制作 原作 ジェーン・オースティン 脚本 アンドルー・デイヴィス 監督 サイモン・ラングトン キャスト エリザベス・ベネット ジェニファー・イーリー フィッツウィリアム・ダーシー コリン・ファース このドラマを観て原…
一気に読んだ『十二国記』の三、四冊目。これがまたまためっちゃおもしろいのだ。 平凡な事なかれ主義の高校生陽子は毎夜、妖獣の群れに追われる夢を見る。最初ははるか彼方の地平線のあたりに淡い炎のように見えていた妖獣たちは夜を重ねるにつれてしだいに…
めっちゃおもしろい。『魔性の子』に続く『月の影 影の海』上下を一緒に買っておいて正解だった。すぐに次が読みたくなり、読み始めると止まらないやつ。後書きで菊地秀行さんや北上次郎さんも絶賛しておられたので、我が意を得たりとうれしい。面白い本は後…
俳句の20冊、3冊目も夏井いつき本。 ドリルと銘打たれているだけあって実践問題が多々出題されていておもしろく、また頭ぐるんぐるんのハードな学習となった。 これを読んで、今まで自分がいかに頭を使っていなかったか、思い込みにとらわれていたか、よ…
この本を開いてまず気に入ったのが製本。「中綴じ」と言うのだろうか、見開きにするとぺたんと平らになる。体操の図解が見やすく、横に置いて見ながら体を動かすのに便利だ。こういうところに作り手の心遣いが表れていると思う。 買ったのは、表紙のタキミカ…
原題は ”THE END OF DIETING” 。 私の「最後のダイエット」のテキストである。 ほんとに体重が減らない。年を取ったせいもあると思う。今までは10㎏くらいすぐに減っていた。そしてまた太る。「風船みたいに膨らんだりしぼんだりするね」と言われたものだ。…
朝食はキャリーたちと一緒だ。U-NEXTで"Sex and the City"を観ながら食べてる。だいたい一本観るけれど、途中まででもかまわない。彼女たちの生き方、ファッション、表情、それぞれの個性が大好きだから「上がる」。ちょっとだけ英語の聞き取りの練習になる…
「生き物を飼うことは『祈り』に似ている」という帯の文に惹かれて買った本。 解説の岡ノ谷教授は「飼うことは自分を見つめることである」と書かれている。 寝る前に読む本がなくて一回読んで積んであったのを手に取って見ているうちに、ふと思ったのは、実…
「女ひとりスペイン巡礼、900キロ徒歩の旅」 サンティアゴ巡礼、いつか行くつもりでいる。四国のお遍路も途中までで終わってしまったが、ぜったいに再挑戦、完歩する。 巡礼の本をよく手に取るのだが、あまりおもしろくない。細かいことを書きすぎていた…
「 自分には重大な任務が残っていたことを思い出した。 ~中略~ これを忘れてはならない。最も大事なことだ。これを伝えなくては、彼の新たな旅 は始まらないー。 宮本は声をかぎりに叫んだ。 『トキオっ、花やしきで待ってるぞ』」 物語の結びのこの文章が…
『高慢と偏見』ジェーン・オースティン 岩波文庫 ベネット家の母の人生の目標は5人の娘たちにいい結婚をさせること。 この小説の中で3人が結婚。一人はベネット氏の好意は得ているがやや難ありのとても人間らしい男。5人の娘たちの中で最も美しい長女ジェ…