トマト丸 北へ!

本と映画、日々の雑感、そしてすべての気の弱い人たちへのエールを

読書・書評

『おそろし』宮部みゆきの鉄板怪奇譚

おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫) 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon ただの怪奇譚ではなく、人間の心の深層をのぞかせてくれる物語だ。 ふとしたことから三島屋を訪れる客たちの話を「聴く」という仕事を始めたおちかは、 悲劇に見舞われたのは自…

『「超」勉強力』、けっこう勉強になりました

「超」勉強力 プレジデント社 斉藤孝さん、中野信子さん、山口真由さんの勉強の仕方についての提言。それぞれおもしろく、参考になった。 斎藤孝さん P8 活力ある人間は、ネガティブな状況も刺激にする 「今日からみなさんは人質です」で語られた、辛い出来…

『あやし』漫画と小説両方読んでみた

お江戸ふしぎ噺 あやし (角川ホラー文庫) 作者:皇 なつき KADOKAWA Amazon あやし (角川文庫) 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon このごろ私の鉄板宮部みゆき本。まだまだ未読の小説があるうれしさを噛みしめながら、『あやし』を読んだ。 マンガも、おもし…

『昨日がなければ明日もない』(宮部みゆき著)の帯に怒る

昨日がなければ明日もない (文春文庫 み 17-15) 作者:宮部 みゆき 文藝春秋 Amazon 杉村探偵事務所が取り扱った3つの事件の事件簿。 これは一風変わった探偵小説で、探偵は事件を解決しない。かかわっていくけれど謎解きと言うより「解説」みたいだし、よろ…

『ブレイブ・ストーリー』上中下で三日間が祝祭にっ!

ブレイブ・ストーリー 【上中下 合本版】 (角川文庫) 作者:宮部 みゆき KADOKAWA Amazon 「生きにくい気候が、生きにくい社会をこしらえた。」 「非アンカ族を根絶やしにし、この北大陸で覇権を勝ち得たアンカ族。同じ者ばかりが寄り集まって、ではようやく…

『OKUDAIRA BASE』は私のバイブルになりそうです

OKUDAIRA BASE 自分を楽しむ衣食住:25歳、東京、一人暮らし。月15万円で快適に暮らすアイデアとコツ 作者:奥平 眞司 誠文堂新光社 Amazon 手に取るだけで楽しい本でもある。この本も松浦弥太郎さんの本と同じくイモトアヤコさん推薦の本だ。イモトアヤコさ…

『伝わるちから』松浦弥太郎著(小学館文庫)はめっちゃ参考になる

伝わるちから 作者:松浦弥太郎 小学館 Amazon p23 「見つける」こと 筆者が10代の終わりにサンフランシスコのフリーマーケットで出会ったヘンリーは、「誰も見向きもしないようなガラクタに、新しい価値を見出す才能に長けていた」。彼は言った。「僕の仕…

『ふたり』 唐沢寿明(幻冬舎文庫)は読むべき一冊

ふたり 作者:唐沢寿明 幻冬舎 Amazon p84 踏みつけられてつぶされる人間と踏みつけられるほど強くなっていく人間、その違いは何なんだろう。おそらく「自分はダメじゃない」という人としてのプライドではないだろうか。 唐沢寿明はカッコいい。ただ立ってい…

『夏への扉』のピートがめっちゃ可愛い!

夏への扉[新訳版] 作者:ロバート・A・ハインライン 早川書房 Amazon ピートが可愛い。ピートは、家中の扉のどれかが“夏”へ通じていると信じている猫。ジンジャーエールを好み、けんか上等のワイルドな猫でもある。 この扉の話で思い出すのは「ハウルの動く城…

『世界のニュースを日本人は何も知らない』を読んで英語をやろうと決意した(来月から)

世界のニュースを日本人は何も知らない (ワニブックスPLUS新書) 作者:谷本 真由美 ワニブックス Amazon この谷本さんは、千葉敦子さんの匂いがする。なつかしく、過激だが、ジャーナリストとして信頼できる気がする。「何も知らない」というのはちょっと言い…

『俳人風狂列伝』ー俳句にすがって生きる姿に心打たれた

俳人風狂列伝 (中公文庫) 作者:石川 桂郎 中央公論新社 Amazon しかし、いちばん感動したのは、この著者のキャパシティー。なんという心の広い人なのだろう。「人を見る目」が冷徹でありながら寛大で、ありのままの姿をただ観るという姿勢を崩さない。 とき…

『心にエンジンがかかる50の小さな習慣』を読んで、「いちばん楽しむ人になろう」と思った。

心にエンジンがかかる50の小さな習慣 (PHP文庫) 作者:中谷彰宏 PHP研究所 Amazon 「まえがき」が良かった。 アメリカから億万長者が出るのは、アメリカがアイデアの国だからではありません。思いついたことは紙に書く。模型にする。人に言う。発想をすべて実…

『人は誰でも作家になれる』を読んでブログを始めて良かったと思った

人は誰でも作家になれる―最初の一冊が出るまでの101章 (PHP文庫) 作者:中谷 彰宏 PHP研究所 Amazon へたった時、ぬるぬるしてる時、溶けたコールタールの道を歩いているような気分の時、私は中谷さんの本を読む。とても親切で明るい内容の本ばかりで、気分が…

『絶対よくなる!』ー久々のひとりさん本にやっぱりほっこり

絶対、よくなる! [令和パワーアップ版] (PHP文庫) 作者:斎藤 一人 発売日: 2020/12/02 メディア: 文庫 気分が落ちそうなとき、ヘタレになってしまったときは、ひとりさん本が有効だ。 「自己啓発本」を批判する人もいるけれど、気分を上げて何が悪いと思う。…

ももこの世界あっちこっちめぐり  さくらももこ 集英社文庫

ももこの世界あっちこっちめぐり (集英社文庫) 作者:さくら ももこ 発売日: 2021/03/19 メディア: 文庫 non-noの企画で、ももこさんの希望を聞いて計画を立てガイドさんが付いて案内してくれるという羨ましい旅だ。スペイン、イタリア、バリ島、アメリ…

『棚からつぶ貝』 イモトアヤコ          文藝春秋

イモトアヤコさんの人々とのふれあい記。 まずお父さん。穏やかなお父さんが一度だけ彼女を怒鳴った場面にキュンとする。もう少しで夜の海に落ちるところだった小学4年生の彼女へ「何しちょーだ! 落ちたらどげすーて!」と怒鳴ったお父さん。これはお父さ…

『ひとりで生きて行く』ヒロシ               廣済堂出版

ひとりで生きていく 作者:ヒロシ 発売日: 2020/11/04 メディア: Kindle版 もうこれこれ、という。すごく共感した部分とヒントをもらった部分とがあった。 共感したのは、 ひとりで生きる。それは旅をするように日々生きるということ おこがましいかも知れな…

養老孟司の幸福論  中公文庫

養老孟司の幸福論 - まち、ときどき森 (中公文庫) 作者:養老 孟司 発売日: 2015/07/23 メディア: 文庫 この本を読んで取り入れたいと思ったことは2つ。 ひとつは、「田舎に行け。そこで時を過ごせ」。 人は「人事の世界と花鳥風月の世界を行き来しながら生…

『東海道戦争』 筒井康隆 中公文庫

東海道戦争 (中公文庫) 作者:筒井 康隆 発売日: 1994/12/01 メディア: 文庫 筒井康隆の短編集。表題作「東海道戦争」が良かった。 東京と大阪が戦闘状態になるというビックリポンの状況。しかし克明な描写は実況感たっぷりだ。 戦争の本質。その訳の分からな…

『あかんべえ』上・下  宮部みゆき 新潮文庫

開店したばかりの江戸深川の料理屋「ふね屋」を営むのは太一郎、多恵の夫婦。二人には一人娘のおりんがいる。おりんには不思議な力があり、亡霊を見たりそれと話したりも出来る。 「ふね屋」にはおりんたちが来る前から住み着いている亡霊たちが5人いた。物…

『魔力の胎動』『ラプラスの魔女』 東野圭吾 角川文庫

『魔力の胎動』を読んでその尻切れトンボな終わり方に「???」だったが帯を見て「『ラプラスの魔女』とつながる」物語と書いてあったので、さっそく書店へ。『ラプラスの魔女』、読んだような気もするけれど覚えていなかったので。 これはやはり両方読むべ…

佐藤伝著『魔法の習慣』から「サラっと声かけ」を取り入れた

佐藤伝著『魔法の習慣』から「サラっと声かけ」を生活に取り入れた。 この本に書かれているのだが、相手の反応を気にしたらだめだ。何も考えず、自分のルーティンとして軽く声をかけるのが良いそうだ。これを読んでとても気がラクになった。馴れ馴れしいと思…

『52ヘルツのクジラたち』 町田そのこ 中央公論新社

2021年度本屋大賞第一位ということなので、さっそく買ってきた。 ちょっと都合よく事が運びすぎてるという気もする。確かに家庭では虐待されていたけれど、その辛さは軽視できるものではないけれど、キナコにはアンさん、美晴という最強の友人たちが出来…

『言葉の習慣』 佐藤伝 著   GAKKEN

たった1分でできて、一生が変わる! 言葉の習慣(文庫版): らくらく幸せに夢を叶える人の話し方56 作者:佐藤 伝 発売日: 2014/10/24 メディア: 文庫 言葉には現実を引き寄せる効果があるから、日常口にすることばはとても大切だと著者は言う。「いい言葉を使っ…

『かがみの孤城』 辻村深月 ポプラ文庫

かがみの孤城 上 (ポプラ文庫) 作者:辻村深月 発売日: 2021/03/05 メディア: Kindle版 かがみの孤城 下 (ポプラ文庫) 作者:辻村深月 発売日: 2021/03/05 メディア: Kindle版 2018年本屋大賞受賞作。本屋大賞受賞作に外れはない。 学校で居場所をなくし家…

美しき凶器 東野圭吾

美しき凶器 新装版 (光文社文庫) 作者:東野 圭吾 発売日: 2020/11/10 メディア: 文庫 あまり好きではないシチュエーション、あまり好感の持てない登場人物たち。誰に感情移入すればよいのかわからない小説が私は苦手だ。特に推理小説は。 けれども面白く読み…

キレる! 小学館新書 中野信子著

キレる!(小学館新書) 作者:中野信子 発売日: 2019/06/05 メディア: Kindle版 昨日読了。テレビで見る著者の人間性に興味があって手に取ったらすごく説得力があった。 まず著者は「人間なら誰でも怒りの感情が湧き起こる」と怒ることは自然な感情だと言っ…

ザリガニの鳴くところ  ディーリア・オーエンズ

ザリガニの鳴くところ 作者:ディーリア・オーエンズ 発売日: 2020/03/05 メディア: Kindle版 沼のほとりの湿地に住むカイアは貧乏白人の末娘だった。兄たちと両親の5人家族だったが、母が家を去り、兄弟も去り、十歳の冬には父も姿を消した。古ぼけた家でた…

「夫婦の相続」週刊ダイヤモンド2021 1月16日号 を読んで

村上春樹のインタビューを読んだついでに「夫婦の相続」という記事に気づいた。連れ合いはこれを読んだんだな。 とても良くまとまっていて、いろいろ参考になった。 特に最後の「生前準備実践ガイド」は、書き込み式「相続準備ノート」がついていて、記事も…

「村上春樹インタビュー」を読んで            週刊ダイヤモンド 2021 1月16日

1月号だが、昨日読んだので、今日書く。連れ合いの本立てにあるのを発見したのだ。 村上さんのインタビューを読んで、小説を読んだときと同じように触発されて色々考えた。 私が村上さんの小説を読むのは、ただ面白いからではなく、何かを教えてくれるから…