トマト丸 北へ!

本と映画、日々の雑感、そしてすべての気の弱い人たちへのエールを

読書・書評

きたきた捕り物帳   宮部みゆき著  PHP研究所

きたきた捕物帖 作者:宮部みゆき 発売日: 2020/05/29 メディア: 単行本 きたきた捕り物帳 宮部みゆき これは面白い。 江戸の魅力がいっぱいに詰まっている。 河豚にあたって急死した文庫屋千吉親分。役者のような色男で酸いも甘いも噛分ける苦み走った46歳…

空気の名前

空気の名前 (エクス・リブリス) 作者:アルベルト ルイ=サンチェス 発売日: 2013/02/20 メディア: 単行本 空気の名前 アルベルト・ルイ・サンチェス 斎藤文子訳 白水社 最初にことわっておくと、この感想には自信がない。あまりよく分からなかったからだ。 ホ…

フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか 堀内都喜子著

フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか 堀内都喜子著 ポプラ新書 ワークバランス世界1位、やりたいことはやるが、でもゆとりがある国フィンランドで暮らしたことのある著者がその働き方や考え方をレポートした本。 仕事のやり方についての記述が…

ちきりんの『ゆるく考えよう』 人生を100倍ラクにする思考法 文庫ぎんが堂

以前読んだ本の再読。 今回、いろいろと参考になった。 P4,5 の「毎日を気分よく楽しく過ごし、おいしいものを食べて、できる限り長い時間を自分の好きなことに使って過ごしたい。」「個々人にとって大切なのは『自分は何をしていたら楽しいか』という自分目…

『在宅ひとり死のススメ』上野千鶴子著 文春新書

「施設でも病院でもなく大好きな自宅で自分らしい幸せな最期を迎えたい。その準備と心構え」をお伝えします、という本。 女性の2人に1人が90歳以上まで生きるそうだ。 私も後20年以上あるわけだ。 1万時間で一つのスキルを身に着けることができるそうだが…

『獣の奏者』Ⅰ~Ⅳ 上橋菜穂子著 講談社文庫

夏中楽しんだ上橋菜穂子作品にまたはまっている。 「奏者」とはどういう意味なのか。 猛獣「使い」ではなく、「操者」でもなく、「奏者」。読み終わったとき、この言葉の意味が静かに心に沁みてくる。 これはすごく重いテーマだ。エリンは動物への深い愛を持…

『サピエンス全史』人類の誕生編 漫画

『サピエンス全史』 人類の誕生編 漫画 原案・脚本 エヴァル・ノア・ハラリ 訳 安原和見 堀江貴文さん推薦の本。 「集まって形をなしたものは、いずれかならず崩れて塵と消える」という前文が、超かっこいい! 生まれた瞬間から死への旅が始まっているように…

『他動力』『堀江思考』堀江さんの本二冊再読

『他動力』 早く独り立ちしよう 俳句のことで、ピンと来た。 もう今年で十年にもなるのに、ぜんぜんダメで、始めたばかりの人から「一緒に頑張りましょう」と言われる始末。 でも、どんどん出来ちゃうし、考えてひねくるの楽しいし、やめられない。 もう焦ら…

『アシュラ』 上・下 ジョージ秋山 幻冬舎文庫

実の母親に焼き殺されそうになるという悲惨な体験からサバイブしたアシュラの「とにかく生き抜く」物語。 時代はたぶん、平安時代。地方の貧しい荘園。 自分らしく、とか自分の人生を、とかいうレベルではなく、人間として、でさえもなく、とにかく、生物と…

『サラバ!』 西加奈子 小学館文庫

間違っているかもしれないが、ある意味作者の自伝のような気分で読んだ。主人公は男の子だし、実際と違うことはわかっているが、作者の幼少時代の経験が生かされている し、書くことへ至る軌跡が描かれている点は体験的なものだと思う。 西加奈子というとお…

『逃げろ 生きろ 生きのびろ!』 たかのてるこ テルブックス

OLだった高野さんが書かれた紀行を何冊も読んで、たいへん面白かったのを覚えている。まさに「行きたいときに行きたいところへ」を 実践していた。長期休暇が取りにくいというハンディを乗り越えての旅行に、そして自由で生き生きした文章に魅せられた。 丸…

『滅びの前のシャングリラ』 凪良ゆう著 中央公論新社

凪良ゆうの作品を読む三作目。 ハードでアグレッシブで、混沌としていて、どこかおかしみもある。読んでいて頭ががんがんするくらいのめり込んだ。 小惑星が地球に衝突して人類滅亡するまでの一か月の物語。 読んでいる途中にトイレに立ったりすると、もしか…

東野圭吾さんの文庫本べりーないす!

『素敵な日本人』 光文社文庫 『毒笑小説』『歪笑小説』『黒笑小説』 集英社文庫 ほんまにおもしろぉす! 退屈しているどんな人へも自信をもって薦められる4冊。 文学賞の裏側や編集者の生態を皮肉とユーモアたっぷり描いた作品など、笑えて、少しばかりし…

『流浪の月』 凪良ゆう著 東京創元社

『流浪の月』 凪良ゆう著 東京創元社 更紗のお母さんは荷物を持たずに両手を空けて歩くのが好きだった。両手をぶらぶらさせていたい、と言う。 そんなお母さんを世間の人は「浮世離れしている」と言った。それは、「マイペースすぎてやばい人」という意味ら…

『漁港の肉子ちゃん』  西加奈子 幻冬舎文庫

西加奈子… こーんなに可愛い名前なのに、すごい小説が書ける人。 最近読み始めて、ファンになり、全作品を読み上げようと決意、というか、とても楽しみにしている。 東北らしき小さな漁港に暮らす母と娘。 娘はほっそりと美しい小学4年生の少女。母は焼肉居…

ひとり酒、ひとり温泉、ひとり山

ひとり山ひとり温泉ひとり酒 ほんとにかっこいい本。そして楽しい。 数年前、東海道の歩き継ぎの旅をした。その時々で人数は違ったけれど、中心になる人は一人で、その人が推進役であり、リーダーである。 どうなったかと言うと、そのリーダー役の人とけんか…

さらに、やめてみた わたなべぽん 幻冬舎

やめてみた 私、とっくにやめてるものが多い。サンダル、アイロン、化粧ポーチ、等々。 ぽんさんの素朴なイラストと文章で表現されると、それがなんか、うれしい。 人柄で、この人の場合、「止める」は何かを否定することではなく、自分にふさわしいやり方に…

「ワイルドサイドをほっつき歩け』 ブレイディみかこ 筑摩書房

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』のブレイディみかこさんの著書。 おばさんたちはすごいけれど、おっさんたちもがんばってるよ、という本だ。 考えてみると私達はヨーロッパ、特にイギリス、フランス、ドイツについて幻想というか、憧れとい…

バルサの食卓 上橋菜穂子・チーム北海道著 新潮文庫

守り人シリーズを読み終えてしまったので、もうこれしか残っていないと思い、料理本だしなぁと、あまり期待せずに読み始めたのだが、想定外の楽しい本だった。 上橋さんの文章の魅力の一つが、「食べ物がおいしそう!」にあることを改めて認識。 食べること…

ミレニアム6 ダヴィド・ラーゲルクランツ  訳・久山葉子 ハヤカワミステリ文庫

ミレニアム6 ミレニアムが大好き。リスベットが大好き。一年に一回は全部読み直している。ラーゲルクランツが亡くなったことは、本当に残念だった。でも、続けて書いてくれる人がいて、幸せ。 ただし不満が一つあって、エリカ・ベルジュの影が薄くなってい…