トマト丸 北へ!

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サンライズ瀬戸に乗った

東京駅午後10時発のサンライズ瀬戸に乗車。

三日前にチケットを購入したので、B寝台のソロになってしまった。本当はシングルデラックスを希望したのだが、シングルさえ空いていなかったのだ。

でも夜行寝台列車に乗車ということで、わくわくしながら乗り込む。

「せまっ!!!」

ドアを開けると立てる場所が入り口の三十センチくらいのスペースのみでその奥はすぐにベッドだ。ベッドももちろん狭い。横に大きく広がった窓とほぼ同じ大きさだ。

ベッドの中央に毛布、枕、寝間着がきちんと重ねて置かれている。

取り合えず持参のショートパンツとTシャツに着替え、脱いだものは奥の壁のハンガーに架けて、ベッドに横たわってみる。多少の棺桶感。

発車してすぐに改札に来てくれたので、即くつろぎモードに・・・なろうとしたが、やはりあまり狭いので、ラウンジへ行ってみる。しかし当然ながら両側に4席ずつしかない座席はすでに満席だった。

自分のコンパートメントに戻って、「ここでくつろぐ」と決意し、駅で買ってきた「寿司清」のお寿司をあてに缶ビールを飲む。

しかしBソロの旅は予想以上に過酷だった。

やっぱり立てないことと、狭さで圧迫感がある。この車両は振動が激しく、めったに乗り物酔いしない私でも「もしかしたら酔うかも」というところまで行った。それと窓とプラットフォームがほぼ同じ高さなので、駅に着いたときは忘れずにカーテンを閉めないと室内が世間に公開されてしまう。深夜になってもぽつんぽつんと人がいるので、油断はできない。

眠れないということはなかったが、次はせめてシングルに、と決意する。

明石大橋が見えるころ明け染めた空が車窓に広がって、ようやく心の中に旅情が湧いてきた。

やっぱり寝台車はすてき。いろいろ文句を書いたけれど、「旅感」はそういうところにあるのだと思う。

乗って良かったと満足して岡山で下車した。この後瀬戸内海を渡るのだから、いい景色はこれからなのだ。次は高松まで乗ろう。

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サンライズ瀬戸