原作 森本梢子
脚本 宮村優子
音楽 冬野ユミ
唯之介・速川唯 黒島結菜
羽木九八郎忠清(若君) 伊藤健太郎
羽木成之 松下優也
吉乃 ともさかりえ
松丸阿湖 川栄李奈
速川美香子(唯の母・開業医) 中島ひろ子
速川尊(唯の弟・タイムマシンを発明) 下田翔太
天野小平太(忠清の近習) 金田哲(はんにゃ)
如古坊(成之の腹心) 本田大輔
木村先生・木村正秀 正名僕蔵
天野信茂
NHKの再放送を見ていてはまった。
コロナのため新番組が放送できないので再放送が決まったのだと思う。コロナにも有難いところはある。「ハケンの品格」の再放送も、家族が喜んでいたし。
で、「アシガール」、めっちゃ面白い。
女子高生が戦国時代にタイムスリップして羽木家の若君忠清に一目惚れし、羽木家滅亡を食い止めるためにその健脚を生かして大活躍する話。
まず、主人公の唯がめちゃくちゃ可愛い。足軽姿で若君の凱旋を出迎え、みんなで拳を突き上げて叫ぶシーンの表情と仕草の愛らしさ、元気の良さ、ほんとに気持ちいい。性格も明るく健気で一途。
唯の胸キュンポイント; ① 走る短パン姿
② 弁当を食べる表情
③ 授業中の眠そうな目
④ 足軽姿で走る、走る
⑤ 若君への思い、行動、全てが潔い
⑥ 屈託のない性格
⑦ 命を愛おしむ気持ち
⑧ コミカルな演技のほどの良さ
そしてもちろん若君。美しくカッコよく、凛々しく、潔い。
特に良いのは、羽木家がメジャーな領主ではなく、弱小で歴史の中に埋もれていた家だというところ。歴史の教科書に載ってはいないけれど、「我等もまた生きていたのだ」という若君の台詞が心に刺さる。運命に逆らってでも生き抜くという決意にキュンキュンしてしまう。
若君の胸キュンポイント; ① 端正な顔
② 小袖の胸元がすっきりと美しい
③ 立ち居振る舞いがゆったりとしていて、かつ端正
④ 微笑むときの繊細な表情
⑤ 相手の名前を必ず尋ね、呼びかける
⑥ 武芸に秀で、勇猛果敢だが、憂いを秘めている
⑦ 振り返って唯を見るときの顔
⑧ 回が進むにつれて、演技がどんどんうまくなっている
⑨ 不機嫌な表情・怒りの表情
⑩ 漫画のイメージを損なわず、漫画以上にかっこいい
そう、私はもう若君にぞっこんな点では唯にも負けないし、唯が愛しい点では若君以上なのである。
どなたかが書いておられたが、若君と唯の美しさは、二十歳そこそこという年齢のもたらす今が盛りと言っていい貴重な美しさだと思う。世阿弥の言うところの「時分の花」というのはこういうことかも。
もちろんこれからどんどん素敵になっていくに違いない二人だが、今このときの切ないほどの美しさを見事に切り取ったドラマだ。
他の出演者たちもみなはまり役で、魅力的だ。成功したドラマって、こうなんだよなと思う。
原作は漫画でこれも当然めっちゃ面白いのだが、ドラマになったのを観たとき、脚本の巧みさに感動すら覚えた。どこを取っても面白い漫画を大胆に切り取り、必要な部分を補ってドラマに仕立て上げながら、原作のエッセンスをそのまま表現できている。
また、音楽もすばらしいと思った。殊にせつないシーンでのゆるやかな調べはキュンキュン度を盛り上げてくれる。
このドラマを繰り返し観るためにNHKオンデマンドを契約し、毎朝唯に同化して若君にキュンとしているのである。そしてfuluの会員となって「今日から俺は」も視聴していることを白状する。