私、とっくにやめてるものが多い。サンダル、アイロン、化粧ポーチ、等々。
ぽんさんの素朴なイラストと文章で表現されると、それがなんか、うれしい。
人柄で、この人の場合、「止める」は何かを否定することではなく、自分にふさわしいやり方に変えることなのだ。
いちばん好きなエピソードは、「時間厳守をやめてみた」。
時間を守れない天然のお友達。でも、彼女には捨てがたい良い所がある。
ぽんさんは、彼女に時間を守らせる努力を止めて、遅刻されても気にならない自分になることに成功。遅れてくる友人を待つ時間が、ゆとりを楽しむ時間になった。
後、「サークル活動」。
「なぜかサークルに所属しているだけで心を乱してしまう」という記述に大共感。これって、もしかすると「サークルあるある」なのかも。
心乱されながらも、なぜかしがみついてしまう「サークル」。中心になってそのサークルの運営が自己実現になってる少数の(あるいは一人の)人以外はただ必死に「そこに居る」というだけの空間、誰かの手を握っていたいというだけの渇望。その手を離すと楽になるよ、と。
サークルを抜けるときのメールの文章、参考になる。
また、ぽんさんと「夫君」の関係も素敵。
子どもを作るかどうかで悩んだとき、夫君は「僕らが今一緒にいるのは 子供のためでも生活のためでもなく ただ愛情があるからだよね。 僕はそれがとっても誇らしいんだ」と言う。
繊細で傷つきやすいぽんさんが彼女らしく生きるためには、この夫君が必要だったんだな。
二人の会話を読むと、なんだか心充たされる。
その他、「うすい豆ごはんの作り方」、「”察してほしい”をやめて言葉にする」など使える項目多。
しかしそれより読み物として楽しい。癒される。