トマト丸 北へ!

本と映画、日々の雑感、そしてすべての気の弱い人たちへのエールを

『小公子』 バーネット 松原至大訳 角川文庫

f:id:tomatomaru4gou:20201207002003j:plain

小公子

時々無性に読みたくなる本。いつから持ってるのか覚えのない手ずれのした文庫本である。

この本に書かれているのは、「親切な心」の勝利だと思う。

牧師さんが伯爵を訪ねて初めてフォントルロイに会った時、少年は親しみと敬意を込めて手を差し出した。そのとき彼の温かい親切な心に触れて、牧師さんは勇気が出るのを感じるのだ。

少年の無邪気な信頼は、喜びの無かった伯爵の人生にも光をもたらす。ベリー ハッピーエンドな展開だ。

それはほんとにおとぎ話なんだけど、人生にはおとぎ話が必要なのだ。