トマト丸 北へ!

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殺さないーたかのてるこさんのモットー

毎晩寝る前にたかのてるこさんの『あっぱれ日本旅!』を楽しく読んでいる。

期待を裏切らず、面白くて元気の出る内容。人とのコミュニケーションが上等で、風物や名物がメインなのではなく、「人間」が描かれているから面白いのだ。

さてまだ読み途中なのだが、103ページに載っていたたかのてるこさんのモットーに共感した。

それは ①毎日楽しく生きる ②自分を殺さない ③人を殺さない 

    ④親より先に死なない

④は自由に生きている印象のたかのさんも「親」の問題を相当考えているんだな、と感じるモットー。私の場合「自分が楽しく充実していることが親孝行」と思っているのだが、たかのさんは親が生きている間は自分も生きていることだと、さらにシビアなところを行っている。

思ったのは、②③の順番だ。自分を殺さないことがまずだいじで、それができて「人を殺さない」に行ける。③が出来ていない人はその前に②が出来ていないのだと思う。

私は、いぢめも人を殺す内に入ると思う。精神的なものも含め苛めは他人を少しずつ殺すことだ。気に食わない奴だとか悪い奴だということが他人を殺す正当な理由にならないように、その人がどんな欠点を持ちどんなに自分が嫌いな人間だとしても苛めは正当化できない。たまに言われる「虐められる人にも悪いところがある」等は苛めに加担する言葉だ。虐められるような弱い人間に少数の人しか実現できていない高い人間性を要求して、それが出来ていなかったから虐められてもしようがない面もあるなどと言う人がいるが、どういう神経をしているのだろうと思う。

私自身自分で自分に「欠点の多いだらしない人間であるせいで虐められるんだから、そうならないよう自分が頑張るしかない」と言い聞かせたりしていた。頑張るのはいいが、その前に自分を虐める人たちを正当化してどうするという話だ。

しかしそういう人は多い。だから常に意識して「自分を殺さない」「人を殺さない」でいることが大切だと思う。