トマト丸 北へ!

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またハブられて傷つく私

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趣味のグループの人たちがコロナのさなかではあるが旅行に出かけるという。私がわりと親しくしている人も一緒だ。私は現在ほとんどステイホームだから彼らとはこの一年会っていないし趣味の会にも参加していない。だから誘われなくて当然なのだが、それでも「声がかからなかった」と思ってしまう。もし私が活動を続けていたとしても誘われはしなかったと思うからだ。ほんとならその旅行があるということを知らずにすんだはずだが、親しい友人が何の気なしに言ったのだ。たぶん彼女は私がハブられてることを知らないのだと思う。

私が参加できなかった中学の卒業旅行のことを思い出す。デジャブのように、似ている。

「まるさんはお家がきびしいから行けないでしょう」

「行くよ。親は説得する」と私。

友達は言いにくそうに返した。

「でも、まるさんはAさんに嫌われてるでしょう。だからだめなんだよ」

私はその中心人物に修学旅行のとき逆らったのだ。だから、ハブられた。ハブられてる人を庇ったのだ。その庇った人も私を憎んだ。そういう人だからハブられたのだ。もちろん私もこういう人だからハブられた、と言えるだろう。

とにかくショックだったな。同じクラスの人の中にも「私も行かないよ」と言った人もいるけれど、私は苦しんだ。誘われなかったことは苛めじゃない。ただ嫌われてたから誘われなかったというだけ。それはしかしやはりショックだ。苛めなら理不尽だと怒れるが、ただ嫌われているというのは抗議のしようがない。私が苦しんでいようがなかろうが関係なく彼女たちが楽しい旅行をしたことも後で聞かされた。

「まるさんはコロナで自粛してるから行けないでしょう」

「でも、今回は行きたい。行くよ」

「でもだめなのよ。Bさんがあなたを嫌っているからね」

今回はこういう会話はなかったが、もし言われたら、もう大人だから察して「いやー時節柄私は行かないよ。でも気を付けて楽しんでらっしゃい」と答えただろうと思う。実際もし参加したところで私は楽しめなかっただろう。私はひとりでいるのが好きなのだ。旅も本音はひとりがいい。でも、ハブられてるのも、それが辛いのも事実だ。

70近くなってまだハブられてる私。実家でもハブられ、家庭でもハブられ、近所でもハブられ、クラス会でもハブられ、未だに自分の居場所を見つけられないでいる私。

今回の趣味の会の旅行のことがあって、つくづくと「私はどうしてこうなんだろう」と考えた。どうしてか、嫌われる私。ついでに言えばこのブログだって訪問者が極端に少ないし。

もうしようがない。私はこうなんだと思うしかない。こういう星のもとに生まれたのだ。だって人の悪口は言わないし、人をいじめたりくさしたりしないし、マウンティングもしない。仕切ったりもしない。ただ、ボス的な存在に従うことができないだけなのだ。

最近分かってきたのは、みんな新しい集団に入ったらすぐに「ボスは誰か。中心人物は誰か」を見極めて適切な行動をとっている。男の人たちは殊にそれがうまい。生活がかかっているからだろう。私はそれができない。ヒエラルキーを受け入れられないし、猿山の掟が守れないのだ。すごく下らないと私は思うのだけれど、でもその集団の中では掟は絶対だ。チンパンジー高崎山の猿山の群れのレポートを読んでいるといかに私が無謀なことをしてきたか、分かる。オランウータンだとわりに命令系統が緩いらしいから良かったのかもしれない。でも、ニホンザルチンパンジーホモサピエンスの群れの中では私はだめだ。現代だから生き延びているが、中世なら魔女として火あぶりになっていたかもしれない。

だからもう「グループ」に所属することは諦めようと、やっと気づいた。私は団体行動はだめなんだ。

でも、ぜんぜん人間関係が築けないわけではない。優しい人が憐れんで声をかけてくれるようなケースじゃなく、ほんとに一緒にいて楽しい人もいた。

χさんと友達で居られた間は楽しかったな。長くは続かなかったけれど。ほんとにお互いに大好きだった。彼は私を自分の輪の中に入れてくれた。そういうこともあった。

その思い出は今でも私を温めてくれる。彼は大勢の中から私を見つけ、選んでくれたし、私も彼を見つけ、選んだ。

『夜と霧』のフランクルが収容所で妻を思い出したように、私は孤独の中でχさんを思い出す。その思い出は時空を超えて私を包み、温める。

だから私を受け入れてくれる人もいるのだ。

でも、団体行動はだめだ。これはもうすっぱりと諦めるのがいい。ほんとは十代のうちに気づくべきだった。ほんと、私はなんでも遅すぎる。人生、もう終わろうとしてるのに、関係のない所に首を突っ込んでばかりいたんだな。