表現の仕方について具体的な記述があり、とても参考になった。書く意欲が湧いてくる指摘ばかりだ。その中から、あたしが俳句を作るのに役立つと思ったこと。
⑴「としたもんだ」表現を避ける。
これは、とても根本的なことだ。常套句を避けるということ。
「すべての青空が違う青さを持っている」
自分だけの表現を探して、探して、探しまくろうと思った。ぜんぜん出来てないけれど、それを目指すのでなければ、自分で句を作る意味がない。特に俳句には5・7・5という型があるので、なんとなく型に落とし込んでお仕舞にしてしまいがちだから要注意なのだ。常套句は親の敵だと思おう。
⑵型があってこその型破り
多読、音読。真似をする。自分を諦める前に、もっとインプットしようと思う。
憑依されるくらい、入れ込んだ俳人がまだいない。「蕪村、いいわあ」と、あたしはその程度だった。
⑶自分しか書けない「転」を書く
意表を衝く。飛び抜けた語彙、比喩、破調。人を引き付けるものを作り込む。
これも、ぜんぜん考えたこともなかった。ただただ自分の感じたことをそのまま表現して、意表を衝くどころか読み手に通じるかどうかすらも気にしていない。「あまりにも離れすぎている」といつも言われて。
⑷五感を磨き抜く
感性は鍛えることができると書かれていた。感じることを他人にゆだねない。無理して、努力しておもしろがる。この「鍛えることができる」に励まされる。
月並みな句ばかり量産してしまうあたしは感性の問題だからと半ば諦めていたけれど、俳句を続ける気なら、もう一歩、行っとこう。
この本に書かれていたことだが、仏陀は入滅前に「世界は美しい。人生は甘美だ」と言ったそうだ。