トマト丸 北へ!

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岸本尚毅 夏井いつき『ひらめく! 作れる! 俳句ドリル』 祥伝社

俳句の20冊、3冊目も夏井いつき本。

ドリルと銘打たれているだけあって実践問題が多々出題されていておもしろく、また頭ぐるんぐるんのハードな学習となった。

これを読んで、今まで自分がいかに頭を使っていなかったか、思い込みにとらわれていたか、よくわかった。

というか、何も思いつかない。発想できないし、その転換も非常に困難という状態。私はものすごく頭が固いのである。

自分の句が、たまに佳作に入るだけでそれ以上にはけっして行かない理由がよくわかった。理由と原因がわかったからと言っていい句ができるわけではないが、少なくとも今後の勉強の方向性はつかめたと思う。またチーム裾野の十年選手として、これからも楽しく俳句とつきあって行けそうな気がしてきた。

いろいろなやり方がある。注意点も。

〇現場での一句完成

 言葉が五七五の一つのカタマリとして一時に反射的に出てくるようなスポーツ的練習。一つのものを対象として徹底的にこれをやる。岸本先生推奨。

〇一句のキモになるキーワードを見つけ、そこから連想を広げてゆく

〇(句にしようと焦らずに)言葉探しに出かける気持ちで

〇目の前にあるものの名前を一個書く……から始めてもよい

〇全体で2.0グラムと考える。季語、キーワードを1として、その他の言葉を配分する

〇季語はいったん箱に入れ、季語から離れて天地をながめる

〇同じ材料で何句も作る

〇最初に思いついたことは類想だから、それ以外のことを俳句にする

ドリルなので問題に解答するという形で練習できる。ああこうやって作るんだと腑に落ちた。practice makes perfect ということか。

多作多捨、そして多読が必要だということ。まだまだ勉強が足りなかったとわかった。

才能はないがまだ俳句に未練がある。俳句をやってればこれからも人生楽しめそうな気がする。句会で自分の選んだ特選について誉めあげるのも楽しいし。よし、もう一歩行ってみようという気持ちになれた。

虚子がいったん発表した句を推敲してさらに良い句にしている事例を見て、心打たれた。「俳人」はここまでやるのか。ささっと作って、ある程度考え尽くすとへこたれてまあいいやとなってしまう私。句会に出して点が入れば「良かった」で終わり、という。いくら「チーム裾野」にしてもあまりにもお粗末だったかもしれない。いちばん楽しいところを見事に逃していたのかもしれない。

P219 俳句に関して「そうしなければならない」「そうでなければならない」ということは一切ありません。俳句を通じて人生を楽しむこと、面白がることが目的です。