トマト丸 北へ!

本と映画、日々の雑感、そしてすべての気の弱い人たちへのエールを

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

新型コロナ的戦闘生活

早くコロナ生活が終わって日常を取り戻したいとのみ思っていたが、考え方を変えることにした。 今まで、非常時=非日常という感覚で、気分的にやや浮足立っていたと思う。 しかしこれは長期戦だ。 また、人生そのものでもあると考えるようになった。 理不尽…

ある天文学者の恋文 2016年

監督 ジュゼッペ・トルナトーレ キャスト エドワード・フィーラム ジェレミー・アイアンズ エイミー・ライアン オルガ・キュリレンコ 師弟でもある年の離れた恋人たち。 男は天文学の教授、娘と同じくらいの年の学生のエイミーと密かに付き合っている。 たま…

彼女について よしもとばなな 文春文庫

P188の一節が、何度読んでもぞくっとする。 映画の一シーンのようだ。 ばななさんって、作家なんだなあと今さら思う瞬間。 心に響くのが、 「もっとすごいことを成し遂げなければならないのかと思っていたし、それができないのなら、ずっと頭を低くして毎日…

「言葉にできる」は武器になる 梅田悟司 日経出版

題名の「武器」は、他人をやり込めたり敵を屈服させるためのものではない。他人の心を自然に動かし、自分を強くするためのものだと思う。 説得力のある意見を表明するためには、まず自分の意見を「育てる」ことが必要だと著者は言う。自分の意見がなければ、…

吹上奇譚 第一話 ミミとこだち 吉本ばなな 幻冬舎

眠り病にかかった母を取り戻すために吹上町へ帰ったこだち。双子の姉のミミは、行方不明となったこだちを探して数年ぶりの故郷へ赴いた。 どんなファンタジーも細部には現実感があるが、この小説は細部にこそアブノーマルが宿っている。不思議な小説だ。 「…

英語の他動力 堀江貴文 DHC

以前読んだものの読み返し。 勉強することは我慢することではない。 我慢の時間をワクワクする時間に変える。 そこが工夫だと思う。 その工夫の方法が色々書かれている。堀江さんの本を読むと、この人は基本的に親切な人なんだなと思う。具体的で分かりやす…

エール 四月始まりのNHK朝ドラ

作曲家の古関裕而さんをモデルにしたドラマ。 古関裕而さんは、夏の高校野球「栄冠は君に輝く」や阪神の「六甲おろし」などを作曲した有名な作曲家だそうだ。 久々に朝ドラにはまりそう。 先週は、気弱でいじめられがちな古山裕一少年が小学校の藤堂先生に励…

『内側に耳を澄ます』 銀色夏生 角川文庫

P208 私の神様から与えられた仕事は、「表現すること」だ。 ~その後のことをむずかしく考えず、ただ自分を通過したものを形にする。思ったことを口に出す。感じたことを残す。 自分の印象を言葉に表すこと。生きている限り。 この部分がしっくり来た。 …