トマト丸 北へ!

本と映画、日々の雑感、そしてすべての気の弱い人たちへのエールを

『「つらいな」と思ったとき読む本』 中谷彰宏 だいわ文庫 (再読)

この3点に着目した。

① 「いやいや」ならやめよう。

 ため息をつきながらすることはやめる。笑いながらできることをする。

  「心の中で思ったことは宇宙に通じているので、頑張って続けることは、悪い運気

 を背負うことになる。」とある。

 

  一日を、楽しく集中できることで埋める、ということだと思う。

  どうしても必要なイヤなことは、工夫して楽しい作業に変えるか、他の人にやって

 もらう。

  そういえば、先日、以前から出席することにしていた会食に、「本当は行きたくな

 い」と、その朝気づいた。よく考えてみると楽しい時間となる筈もなかったのに、な

 ぜ「出席」と言ってしまったのだろう、と。

  でも、ドタキャンはしないと決めているので、行った。

  結果的にある程度は楽しかったけれど、気分は弾まなかった。時間の無駄だった。

 みなさん良くしてくださったのだけれど、居心地の悪さは免れなかった。ほんとうに

 好きなことでないことを選択してしまったつけを支払ったわけだ。

  そもそも、そんな会合、気が進まないのに行っても、はた迷惑なだけなのだ。見て

 いると、私だけでなく、惰性で出席している人がけっこういるように見えた。

 

② 「成功」ではなく、「幸福」を目指す。

  見る人がいないとつまらないのが、成功のしんどいところ。

 

  敗者を必要とする人たちがいる。その人たちは成功を手にすることはあるかもしれないが、幸福を手に入れることはできない。

 幸福でないから、敗者を必要とするのだ。幸福でないから、マウンティングをしたりするのだ。

 

 無人島に行って、自分ひとりしかいなくても、それをやって楽しいと思えることがあ

って、はじめて「幸福」と呼べる。

 

 上は以前にも引用した文章だけれど、中谷さんらしくて、好きな一節だ。幸せの

極意だとも思う。

 

 ①で書いた会合でも、その趣味の上手下手で得意になったり落ち込んだりするのだ

 が、それが「人と比べて」だとしんどいことになる。「私より下手な人もいるわ」で

 安心、なんて惨めだ。

 下手でも、「楽しいから無心でやってます」の方が見良いし、楽しそうだ。まあ、

 私がそうなんだけど。無心とまではいかないが、お下手。

 

③ 抗菌グッズを揃えるのではなく、免疫力をつける。

  (嫌な人がいるからと)席を替えても、あらゆる所に怒りの原因になる人が

 いる。(嫌な人との)関りをシャットアウトすることはできない。

  悪い菌に感染しない、強靭な精神力を持つしかない。

  その人を責めて仕返ししたい、という気持ちが少しでもあったら、すでに菌に

 感染している。

  許すことで免疫力が上がるし、自分も許してもらっているのだ。

 

  中谷さんは、「僕はクレームを言わない」そうだ。

  「あの人はあれでいっぱいいっぱいなんだ」と思えば、たちまち別の世界に行ける。