トマト丸 北へ!

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『言葉の習慣』 佐藤伝 著   GAKKEN

 

言葉には現実を引き寄せる効果があるから、日常口にすることばはとても大切だと著者は言う。「いい言葉を使っていると、そういう言葉をまた使いたくなるような、幸せな出来事がどんどん起こります。」「即効性があるうえ効果抜群」な56の言葉の習慣が述べられている。

参考になった言葉が多いが、私にはちょっと、と思われるものもいくつかあった。

というのは、言葉というのは、どんな言葉かという内容もだいじだが誰が言うかも重要だから。 01の挨拶は、相手より先に丁寧に挨拶すると下に見られてマウンティングされることがある。十年以上所属しているある会で新しく入った会員に「よろしくお願いします」と言ったとたん相手の態度が大きくなり、「一緒に頑張りましょう」とか言われてげんなりしたことがある。実力のある堂々とした人ならそんなことはないのだろうけれど、私みたくおどおどした態度の人間だと先に挨拶、が裏目に出るのだ。だから、02のファーストネーム作戦」なんかぜんぜんダメだ。自分より上の人、魅力のある人などから親しくファーストネーム呼びされたらうれしいだろうが、私のタイプだと「なによ、馴れ馴れしい」と思われる。

でもいいなと思う言葉がたくさん載っていた。自分に合ったものを取り入れていこうと思う。

03会話に「相手の名前」を仕込む 敬意と親しみを込めることが出来そう。それに相

手の名前を覚えられる。

06「まぬけ」な話し方をしない 相手の発言と自分の発言の間に間(ま)を置くということだ。よく相手の発言の終わりにかぶせて返事をしてしまったり、「~だよね」と結論を先取りしてしまったり、著者があげている悪い癖を全部やってる私だ。これはほんとに気をつけようと改めて自覚した。相手が言葉を切ってから7つ数えようと決めた。数字でなく「南無阿弥陀仏」と心の中で唱える。これはほんとに効果的で、つれあいとの会話がだいぶ良質になった。つれあいはゆっくりと話すタイプだ。心中で「南無阿弥陀仏」を唱えている間に相手の言葉が再開することさえある。まだ、話し終わっていなかったのだ!

07出会った人に「直筆ハガキ」を出す これ、いいなと思う。具体的な良い方法が書かれていて、「絵ハガキを多めに買って、あらかじめ切手を貼っておくんです。」絵ハガキは好きでよく買うのだが、切手を探して貼るのがおっくうになって出さずじまいのことがよくある。最近郵便料金が小刻みに変わっているので料金を確認したり1円や2円の切手を探したりしていると嫌になるのだ。

09他人に「ハッピー」、「ラッキー」の言葉を贈る  これをペットにやってもいいというので、机上の鉢植えに「ハッピー」「ラッキー」「オッケー」と名前をつけた。お水をあげるたびに呼び掛けている。鉢植えだと反応を気にする必要もなく気楽に声掛けできる。なんか、いい気分。パキラたちも心なしか葉の艶が良くなってきた気がする。

その他切り返すときは「だからこそ!」フルネームで名乗るなどすぐに使えそうな良い提案がたくさんあった。

こういう本を自己啓発本とか言って下に見る人がいるけれど、ひとりさん(斎藤ひとりさん)の本もそうだし、その本を読んで明るく前向きになれたらほんとにありがたいと思う。全部実践できなくても、少しずつ心に溜まって楽しくしてくれるから。