スーパーエイジャー 80代や90代になってもどんどん新しいことに挑戦し、元気に前向きに若々しく生きている人
「スーパーエイジャー」がいる。
「老人脳」は後天的なものであり、日々のさまざまな習慣(思考✖行動)の積み重ねによって変えることができる。
脳の神経細胞は70歳を超えても新しく生まれる。
スーパーエイジャーとは、
80代や90代になってもどんどん新しいことに挑戦し、元気に前向きに若々しく生きている
人を元気にする考え方だ。
『成瀬は天下を取りに行く』の成瀬は「二百歳まで生きる」と決心していた。素敵。
「ピンピンコロリ」なんて目指してる場合ではない。叶う限り「現役」でいたいものだ。それは、①自分の意思で行動を選択できる ②好きな所へ歩いて行ける ③価値を生み出す ができることだと思う。
①、②がだめになっても、③はできる。もし温かく明るい存在でいることができれば。
もちろんこれからどんどん衰えてそして死んでいくわけだが、それは別に何の努力もしなくても自然とそうならざるを得なくなるのだから、特に考えなくていいと思うのだ。
具体的な方法
〇肯定的な社会関係を持つ
苦手な人や嫌な人とのつながりは脳のストレスになる。
大切なのはつながりの数ではなく、質である。あまり多いと脳が処理しきれない。
「こじんまりとしたパブに行く回数が多い人は幸福度が高い」そうだ。行きつけの
気持ちの良い店、気の置けない仲間がいる人生は豊かだ。
トマト丸の私見だが、サークルに所属すればいいと言うものではない。たいていの
サークルでは新人を募集しているから、質を問わなければいくらでも「つながり」
は持てる。でも、その中で窮屈な思いをしている人もいる。会社に勤めていた時と
ほとんど同じかそれ以上の同調圧力がかかってる団体も多い。それでも「行く所」
「話し相手」がほしい。究極の選択になってる人は悲惨だ。残り少ない人生を
そんな思いで過ごしちゃいけない。中高生の時「お弁当を一人で食べる」ことを
恐れてどこかのグループに必死でしがみついてたのと同じ感じの人は止めた方が
いいと思う。
〇自由に「好き」を優先して暮らす
人は自分で決定できる自由な環境にいるとき、健康や人間関係について最も幸福度がが高まる
自分への制約は、脳には悪いことばかりだそうだ。
どんなに至れり尽くせりでも自分で裁量できることがない生活は楽しくない。
〇新しいことに挑戦する
小さなことでいいそうだ。図書館、書店へ行く習慣もいいらしい。
「物に名前をつける」という提案がおもしろい。名前をつけて物に呼び掛ける。
これも脳にいいらしいのだ。
パソコンを起動するときに「サリーちゃん今日もよろしくね!」とか。
〇働く
60歳以上の適職とは、①人に教える、文章を書くなどの言語能力を使う仕事
②相手に安心感を与える仕事 だそうだ。
言語能力は高齢になっても比較的能力が低下しないらしい。
それよりも②がとても心に沁みた。
高齢であることは、その存在だけで人にリラックス効果を与えることができる
リラックスした存在はミラーニューロン効果で周囲の気持を和ませる
これぞ高齢者の存在意義だという気がする。迷惑な老人、キレる老人などになって
しまってはだめだが。
その他老人が元気に生きるためのたくさんのヒントが書かれていた。
「スーパーエイジャー」は「スーパーマン」ではない。死ぬまで自分らしく生きる、
あるいは生きようとしている普通の人の話だ。死に方は選べないが、そんなことより目指す生き方があると思わせてくれる本だ。